ドライビングテクニック 直線ブレーキ練習編
進む・止まる・曲がるという3大要素のうちの1つであるブレーキ。今回はそのブレーキングについて。

理想のブレーキは、タイヤをロックさせないで、ブレーキディスクとブレーキパッドの摩擦とタイヤと路面の摩擦を最大限に利用して減速することである。

今回は練習場所として、NewYorkサーキットの2コーナーから3コーナーを繋ぐストレートを利用してみたい。これは、コース脇の壁に広告ロゴポスターなどが貼ってあり、自分が止まった場所の目印としやすいからだ。

なお、今回はランサーエボリューションXを一切のチューンなく利用した。もちろんASM/TCS/ABSはすべてオフである。また、映像でフリクションを表示させているのは、ブレーキ入力量と、タイヤのロックを視覚的にわかりやすくするためである。慣れてきたら、フリクション表示をやめ、音と挙動のみを頼りに練習をするといいだろう。

また、ステアリングコントローラを利用している場合は、オプションからハンドル型コントローラの設定をレイアウト4へと変更するとX/Bボタンで左右を見ることができるようになるのでオススメである。

 

2コーナー → 3コーナー

 

2コーナーから3コーナーに向かって進むと、3コーナー手前に100mという看板がある。これを目印にフルブレーキングしてみよう。ただし、フルブレーキングといっても、100%踏み込んでしまうとタイヤがロックしてしまうので注意すること。4つある緑のリングの1つでも赤くなったら、ロックしている可能性がある。左側の赤いバーがブレーキの踏みこみ量なので、ここも注目してほしい。

急のつく操作は厳禁とされるドライビングテクニックだが、唯一例外なのがブレーキング。とにかくロックしない限界まで、いかに早く、つまりいかに急激に踏み込めるかが制動距離を短くするのかの秘訣なのだ。

そして停止した時に、自分がどの看板の前で止まったのかを覚えておこう。

 

3コーナー → 2コーナー

 

今度はUターンし、3コーナーから2コーナーへと、逆へと進む。そうすると左側に125mという看板があり、今度はここを目印にブレーキングしてみよう。この時も止まった位置を覚えておくこと。

と、練習といってもこれだけの事である。ただ、何度も繰り返してみるとよくわかると思うが、毎回同じところで停止するなんてことはまずないだろう。それに加え、何度も繰り返していくうちにタイヤの摩耗が進み、ブレーキの効きが悪くなっていくことも体感できるはずだ。

 

2コーナー → 3コーナー(ロック)

 

これはロックさせてしまった場合の停止距離。左側の赤いバーに注目。ブレーキを100%踏み抜いてしまうとこうなってしまう。

 

3コーナー → 2コーナー(ロック)

 

こちらも同じくロックさせてしまった場合だ。ロックさせなかった時と比べると、ロックさせてしまうことがいかに制動距離を延ばしてしまうのかがよくわかる。

 

ロックした状況をサイドから

 

ロックした状態を外観で見てみよう。タイヤの回転が止まってしまい、タイヤと地面がただこすれているだけなのがよくわかる。

 

2コーナー → 3コーナー(ABS)

 

ABSをオンにしてブレーキを踏み抜いた場合。ロックした状況よりは明らかに制動距離は縮んでいるものの、ABSオフよりは制動距離が延びている。

 

3コーナー → 2コーナー(ABS)

 

こちらも同じくABS。2→3コーナーの時よりはABSなしの状況と近いものの、それでもやはりABSオフよりは制動距離が長い。

 

さて、あとはどうやって制動距離を短くするかであるが、とにかくブレーキペダルをロック寸前でキープすることが重要。もうこれは体で覚えるしかないと言えるだろう。慣れないうちはロックして当然であるので、とにかく強く踏み込んでロックさせてからブレーキを緩めるという練習が近道かもしれない。また、タイヤの消耗が進めば、それだけブレーキが効かなくなり、ロックしてしまう危険性が高くなる。慣れてくると音や挙動でロックさせない限界域がわかってくると思われるので、とにかく練習あるのみだ!

 

これは余談なのだが、2輪車であるバイクの場合、免許を取る際の実技試験に、これと同じような急制動という項目がある。また、それ以外にも、スラロームや極低速狭路走行、波状路走行などのライディングテクニックと呼ばれる技術的要素のある項目が試験に出るのだが、こと、四輪の免許ではこういった課題が無いのは不思議でならない…。