オーバーテイク鈴鹿編
サーキットレースの醍醐味と言えばオーバーテイク。今回は鈴鹿サーキットを舞台としたオーバーテイクのポイントを紹介。

鈴鹿サーキットはコース幅が狭いため、レーシングレコードラインが一本となりがちで、オーバーテイクの難しいサーキットと言える。相手が1〜2秒落ち程度であれば、相手にブロックラインを走られてしまい、そう簡単に抜くことはできない。よって相手の後ろにピタリとついて、相手の一瞬のミスをじっと待つ展開となる。

となると、ポールスタートや、スタート直後にトップに立てない限りは直線で抜けるようなセッティングの方がレースでは強いと言えるだろう。と、同時に、ピットインのタイミングも非常に重要となるサーキットとも言えるだろう。

逆にいえば、前にいてブロックラインを走り続ける限り、そうそう抜かれることは無く、相手をおさえ続けることも可能なサーキットだとも言えるだろう。

それでも強いて抜きどころと言えば、「メインストレートエンド〜1,2コーナー」「マッチャン〜スプーン」「シケイン飛び込み」の3か所程度だろうか?ただし、「シケイン飛び込み」に関しては、非常に危険なポイントであるので、車を傷つけないためにはできるだけ避けたいポイントでもある。

シケイン出口(Turn 13)〜ストレート(Turn 1)

 

シケイン出口のクリップを奥へととり、次のストレートの最高速を重視したラインで立ち上がり、前の車のスリップストリームを利用して直線で追い抜きます。非常にオーソドックスなスタイルで、直線重視のセッティングをすると、このパターンでのオーバーテイクが一番安全かつ楽なパターンとなる。

シケインのブレーキングで無理をしてイン側に割り込むよりもずっと安全である。

 

ストレートエンド、1-2コーナー(Turn 1-2)

 

ストレートで前の車のスリップストリームを利用し、ストレートエンドでイン側へつき、1コーナーのブレーキングを遅らせて勝負。

ただし、この場合、インインアウト、もしくはインインインというライン取りになるため、レコードラインよりも多くの減速が必要であることを忘れると、コース外へと放り出されてしまう。

また、アウト側に車がいるので、必ずコースアウト側に1台分のスペースを空けること。

 

S字〜逆バンク(Turn 3-4)

 

S字出口でアウト側から並ぶことで、次の逆バンクでイン側をとれる。逆バンクではアウト側は全く踏ん張りが効かないために、イン側を取ってしまえば簡単にオーバーテイクをすることができるが、S字出口で並ぶのが非常に難しい。つまり、この場合、S字の出口が勝負の分かれ目となる。

 

逆バンク〜ダンロップコーナー(Turn 4-5)

 

逆バンクで手前側にクリップをとり全車に接近し横に並ぶ。

映像はダンロップイン側から抜いているものの、これだとデグナー前までに抜ききれない場合、デグナー前で横並びになってしまい、デグナーではアウト側となり不利となる。理想としては、次のデグナーが右コーナーであるので、右のアウト側から抜きたいところだが、よほどの速度差がなければアウト側からは抜けない。

ただ、もしアウト側から抜けるようなチャンスがあれば、アウト側から抜いた方が有利であることを覚えておくといいだろう。

 

ダンロップ〜デグナー(Turn 5-6)

 

デグナー1つめでのオーバーテイクは度胸と針の穴を通すテクニックが必要な難易度の高いコーナー。

条件として、デグナー入口までに並んでいるか、相手のイン側が空いているのを見つけることが重要、相手のブレーキのタイミングがわかっていない場合は接触事故となってしまうことが多いだろう。

1つ目で抜けない場合も、1つ目の進入速度で前の車との差をうまく詰めることができた場合、2つ目も同様にしてオーバーテイクすることが可能なものの、やはりこれもかなり難易度の高いものであるといえるだろう。

 

ヘアピン〜マッチャン〜スプーン(Turn 8-10)

 

ヘアピンを立ちあがって前の車のスリップに着けたのならば、あとはマッチャンで左側へと並び、スプーン入口でレイトブレーキングでオーバーテイクが可能。直線重視のセッティングにしてある場合、マッチャンの時点で前に出ている場合がほとんどだと思わるものの、その場合はスプーン入口でインを突かれないよう、しっかりとインを守りましょう。

ちなみにこれは失敗例。

ヘアピンの飛び込みでブレーキングが遅く突っ込んでしまい、前の車に衝突。その後の立ち上がりもリアが安定せず、さらにアクセルを踏み込みすぎてリアがふらふらとしてしまい、まったく加速ができずに後続にどんどん抜かれてしまう様。
ヘアピンでは無理にイン側に突っ込んでも立ち上がりで置いて行かれるなど、あまりいいことがないので、ヘアピン出口からマッチャンで勝負した方がより確実でより安全である場合が多い。

 

スプーン出口〜130R〜シケイン(Turn 10-13)

 

スプーン出口はクリップを奥にとり、その後の最高速度重視で立ち上がり、130Rは度胸一番で限界速度で曲がる事。前の車が130Rでのターンに失敗すると一気に失速し差が縮まるので、できれば次のシケインのイン側となる130Rアウト側(相手の右側)に並ぶようにすると、その後のシケインでもやり過ごすことができる。シケインアウト側に回ってしまうと、オーバーテイクが難しくなる。

 

130R〜シケイン飛び込み(Turn 11-12)

 

一番派手であろうシケインの飛び込みである。130Rである程度まで追い付き、シケインイン側からブレーキング勝負で並びインを指す。決まればこれ程までに華麗なオーバーテイクはなかなか無いのだが、ブレーキング勝負でかつ、幅の狭いシケインというコーナーであるために、いかんせん事故が多い。他で抜くことができそうであるならば、できるだけ避けた方が無難である事は言うまでもない…。