ギア比・エンジンについて
エンジンについて
各車のエンジンにはそれぞれ特徴があります。低回転からパワーの出るエンジンや、中・低回転域は弱いものの、高回転域で非常にパワーの出るエンジンなど非常に様々。

例えばこのSUBARU WRX STi 05のエンジン。中回転から高いトルクを発生し、中・高回転では安定した出力を得られるようなエンジンであると読み取れます。

こちらは、Ferrari F430のエンジンで、こちらは上のWRX STi 05のエンジンとは違い、トルクは一定で、エンジンの回転数が上がれば上がるほど、リニアに出力が上がるという特性を持ったエンジンであるというのが読み取れます。

この様に、車によっては、まったく特性の違ったエンジンを積んでいるということがわかっていただけたかと思います。

パワーバンド
パワーバンドとは、そのエンジンのおいしい部分。つまり、高い出力が安定して得られるある回転数からある回転数までの間をパワーバンドと呼びます。WRX STi 05の場合、おおよそ5500回転〜レッドゾーンである8000回転までが安定して高い出力を得られるので、5500〜8000回転がパワーバンドであると読み取れます。
しかしながら、Ferrari F430のエンジンでは、安定して出力を得られるような回転数の範囲がありません。主に高回転型のエンジンに見られる特徴で、トランスミッション(ギア)により、より高い回転数を維持し続けるという方法を用いて、その高い出力を維持することが必須となります。
トランスミッション(ギア)とエンジン
トランスミッションは、そのエンジンの出力をより効率よく使うために設けられています。

これはWRX STi 05の標準状態のギア比を表で表したものになります。このWRX STi 05のパワーバンドである5500-8000回転を使うように設定されていると読み取ることができます。

先ほどのエンジンの出力曲線表と合わせてみましょう。上に追加された横線がギアで、1速は0〜8000回転、2速は4300回転から8000回転、3速以降はパワーバンドに収まるように設定されていることが、これでよくわかると思います。
では今度はFerrari F430のギアの設定を見てみましょう。
WRX STi 05と比べると、より高い回転数を使用するように設定されているのがわかると思います。

しかし、どちらもより高い出力を維持するために高い出力がでているところを使っている事が読み取れると思います。

更に、より効率よく高い出力を得るために、ギア比を変えてみる。
パーツのアップグレードを利用して、スポーツ用のトランスミッションを取り付けると、ファイナルギア、つまり、1〜5/6速までのギア比はそのままに最終的な最高到達速度を変更することができます。通常、サーキット程度の直線では加速のために必要な距離が短く、300km/hを超えるような速度をストレートエンドで出すことは難しいと言えるでしょう。例えばこのF430の場合、鈴鹿サーキットの直線では、260km/h程度を出すのがやっとです。だとすると、6速に入れたとたんにブレーキを踏むことになってしまうので、効率よくエンジンの出力を使いきれてるとは言えません。

ここでギア比を変更するのですが、そのサーキットでの最高速を6速の最大値と変えるだけであれば、ファイナルギアの変更だけで問題ありません。ここではせっかくなので、レース用のトランスミッションを取り付け、1〜6速全てを、更に高回転域でキープし、より高い出力を維持できるように設定してみます。

上がチューン前、下がチューン後のギア比の設定になります。

まず6速の最終到達速度が300km/hを超えているのが読み取れます。(1マス約44km/h)

せっかくの6速ミッションがもったいないので、これを鈴鹿のメインストレートでの最高到達速度である260km/hにあわせます。

チューン前

4.00 ファイナル
3.40 1速
2.25 2速
1.70 3速
1.32 4速
1.07 5速
0.85 6速

そして、更に、より高い回転数を維持し、各ギアで、より高い出力を得られるように変更したのがこの左の図になります。

ギア比は数値を大きく(加速寄りに)すると、1速毎で扱う速度の範囲狭くなるので、バーの傾斜が急になり、小さく(最高速度寄りに)すると、1速毎で扱う速度の範囲が広がるのでバーの傾斜が緩やかになります。

 

チューン後

1.53 ファイナル
8.00 1速
5.95 2速
4.80 3速
3.94 4速
3.26 5速
2.73 6速

 

上の黒いバーがチューン前、黄色いバーがチューン後のギアの設定です。こうしてみると、チューン前よりもチューン後の方が、より高い回転数でより高い出力を得られていることが、簡単に読み取れると思います。

この変更により、エンジンはそのままなのですが、各ギアにおける平均出力が上がり、加速力が大幅に増加したことになり、これはタイムに直結すると言っても過言ではないでしょう。

このチューンは、こういった高回転型のエンジンでのみ使えると言うものではなく、WRX STi 05の様な、パワーバンドの広いエンジンであっても、より高出力となっている狭い範囲にパワーバンドを更に絞ることにより、平均出力を上げることが可能で、タイムもそれにより直結してくるでしょう。

例えば、WRX STiでは、各ギアの利用範囲を5500-8000回転としていたものを、6000-8000回転を利用するようにギア比を変更すれば、ギアを変更した直後もより高い出力を得続ける事が可能になるわけです。

ただ、この様にパワーバンドの広いエンジンの場合は、無理に6速全てを使い切るのではなく、5速や4速で最高速に到達してしまうように変更してしまったほうが有効に働く場合があります。それはなぜか、ギアを上げるときには、かならずロスが生じます。これは時間的なロス・加速的なロスです。

時間的なロスは単純にギアを変える為に必要な時間で、レース仕様のトランスミッションとクラッチであれば非常に短い時間で変更ができます。

加速的なロスは、ギアを変更するには、一度エンジンからの出力をカットしなければならないという点で、出力をカットすると言うことは、一時的に慣性のみで進むこととなり、これは減速につながってしまうわけです。つまりギアを上げる為に、いったん加速が止まり一時的に減速している状況となるわけです。

この2つのロスを合計した時間はコンマ数秒と1秒以内のほんの些細な時間に見えるかもしれませんが、レース中には何度シフトアップをしているでしょう?1周でコンマ1秒や2秒変わってきてもなんらおかしくはありません。

つまり、このシフトアップ(ダウン)の回数を減らし、シフトアップに要するロスタイムが6速全てを利用して平均出力を上げ加速力を上げたタイムを上回ると、5速(4速)で走った場合の総合タイムの方が速くなるという可能性を秘めているわけです。

例えば、シフトアップに要するロスタイムが+1秒で、平均出力を上げたタイムが-1秒であれば相殺されタイムは変わりません。

平均出力を上げたタイムが-2秒であれば1秒速く走れることになり、逆に-0.5秒であれば、ロスタイムが上回ってしまい、+0.5秒となって逆効果になってしまうわけです。

コースにあわせたセッティングにしよう
これは直線だけであれば、何も考えずに平均最高出力が得られるようにセッティングするだけで問題ありません。しかしながら、サーキットにはコーナーがあり、車は曲がらなければなりません。コーナリング前には減速しなければなりませんし、コーナリング中はパーシャルだったりアクセルオフだったりとアクセルワークを中心に曲がることになります。もしそこにギアチェンジが挟まるとどうでしょう?ドライバーの仕事が増えバタバタするだけでなく、シフトチェンジに要するロスタイムや荷重の移動が起きてしまい、非常にバランスが悪くなってしまい、殆どの場合コーナリング速度が落ちてしまうでしょう。

そこで、各コーナーを何km/hで何速でどんな回転数で走っているのかを確認してみましょう。

理想としては、コーナリング中もある程度の高回転、高出力を維持したまま、コーナー脱出の際の加速が終わった後にシフトアップし更に加速していくといったセッティングでしょうか。

逆に、コーナリング中に低回転まで落ちてしまい、ギアを落とさなければいけない状況になったり、コーナー脱出前にシフトアップするような状況は、加速力を殺してしまうのでできれば避けたいところです。

この様に、サーキットやコースに合ったギア比を設定すると言うことも重要になることを覚えておきましょう。

エンジンや出力に関するアップグレードについて
Forza2では、エンジンそのものや、給排気に関係するパーツを用いてアップグレードすることができます。しかしながら、元のエンジンの特徴は基本的には変わりません。エンジンの特徴全てを底上げするものであったり、特徴部分を寄り引き伸ばすようなアップグレードとなるので、エンジンの特性が待った区別のものになることは基本的に、エンジン自体(ドライブトレーン)の変更以外では変わらないことを覚えておくと良いでしょう。つまり、エンジンのアップグレード後は、ファイナルをいじったり、各コーナーの速度を考えて微調整するだけでよいことが殆どです。

しかしながら、エンジン自体を交換してしまった場合、まったく別の特性を持つ場合があるので、その場合にはギア比は1から設定しなおした方が良いでしょう。